「グレン・グールドを聴く夏目漱石」樋口 覚『草枕』の文章が放つリズム感、その音楽性に魅せられ、朗読するグールド。その息遣いをモチーフに律動的な文体の創造に思考を深める。道草し、彷徨する漱石論。 文芸評論
「富士曼陀羅」三島由紀夫と武田泰淳樋口 覚戦後を代表する文学者のライフワーク『豊饒の海』と『富士』には、生まれ変わりの物語があった。著者は二人の浸透し合い、対立し合う創作上の戦いを徹底解読する。 文芸評論
「三人の跫音(あしおと)」大岡昇平・富永太郎・中原中也樋口 覚血を吐きながら歩く富永太郎、小林秀雄と中原中也がその後に従う。それを見届けている大岡昇平。自らも歩行の人である著者が綴る「愛するもの」達へのレクイエム。 文芸評論