「われわれはみな外国人である」翻訳文学という日本文学 野崎 歓 翻訳は日々あたらしい。今、読者に伝わる言葉は、どう創られるのか。プルースト、ジッドから現代の小説家まで、著者が、その作品の魅力を縦横に綴ったオマージュ集成。 文芸評論
「マジカル・ラテン・ミステリー・ツアー」 野谷 文昭 マドリードへ、メキシコシティーへ、ハバナへ、ブエノスアイレスへ、……。濃密な生のリズムに誘われて「南」の熱い文学と映画を渉猟するマジカルなエッセイ集。 文芸評論
「アヴァンギャルドな女たち」ロシアの女性文化 沼野 恭子 ロシア・アヴァンギャルドの前衛精神は、今日まで脈々と受け継がれている。家族、エロス、セクシュアリティ…。個性あふれる女性作家たちが繰り広げる言葉の実験。 文芸評論
「茂吉を読む」五十代五歌集 小池 光 茂吉の五つの歌集、『石泉』『白桃』『暁紅』『寒雲』『霜』。五十代に足を踏み入れた、日常をシュールに俯瞰する歌人、小池光。茂吉の突出した空想力と独特の時間感覚を解読する。 文芸評論詩歌
「W文学の世紀へ」境界を越える日本語文学 沼野 充義 天才安部公房から、文壇の常識はずし町田康まで、日本語文学はどのように新しい「世界」を創っていくのか。言葉と文化・人間をまっすぐに見つめた文章38篇。 文芸評論
「折口信夫の女歌論」 阿木津 英 「読みにも、ジェンダーはある。男の経験と女の経験は隔たっている部分はかなり多い。」フェミニズムは生きている。まだまだ進化するジェンダー論。そのただ中で、日本語人として著者は、女歌の相対化について語る。 文芸評論詩歌
「グレン・グールドを聴く夏目漱石」 樋口 覚 『草枕』の文章が放つリズム感、その音楽性に魅せられ、朗読するグールド。その息遣いをモチーフに律動的な文体の創造に思考を深める。道草し、彷徨する漱石論。 文芸評論
「二〇世紀の虫」〈解読不能なもの〉について 瀬尾 育生 われわれ自身が寓意であるとはどういうことか。カフカ、ヴィトゲンシュタイン、ハイデガー、ベンヤミン……に、20世紀の〈解読不能なもの〉の系譜をさぐる。 文芸評論詩歌